水輪フリースクール

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R.Sさん体験発表

皆さんこんばんは。

今日はようこそ水輪に来てくださいました。お会いできて本当に嬉しく思います。

私はこちらにお世話になって22年になります。この中で一番長いのですけども、最初は実習生としてこちらにお世話になりまして、来たときは統合失調症の重症の状態だったと思います。

認知ができないのが主な症状でして、Aと言われたことをAと捉えられなくて、Bと勘違いしてしまう。そういうことが沢山あります。

あとは、ミスを沢山してしまって、火をつけたままどこかに行ってしまったり、今に生きれない事が沢山ありました。

そんな私が館内で実習させていただいてたのですけども、ちょっと心配だという事で、早穂理庵で、さおりさんのそばで、先生のそばで実習をさせていただくことになりまして、さおりさんと一緒に過ごすことになりました。

さおりさんはとても私の考え方を変えてくださいました。さおりさんは本当に今に一生懸命生きている。私たちが出来る事で彼女が出来ない事は沢山あるのですけども、呼吸を普通にする事もできない、お水も一滴一滴スポイトで飲むような感じです。本当に一生懸命今に生きている。その姿を見て、私はいつの間にか気づきました。

「自分自身は何でこんな人生なんだろう」と不平不満をもっていましたが、さおりちゃんの今に一生懸命生きる姿を見て、それは間違っていたなと、彼女は本当に言葉は無いのですけども、体全体で「生きる喜び」を表してくれています。おなかの痛い時も言葉で話せなくて、とても大変だとは思うのですけども、笑顔になってニコーッと笑ってくれて、痛い事はその時点で過去なんですね。それを先取りして不安に思ったりもしないし、本当に今に一生懸命生きています。その姿を見せていただいて、私自身自分の考え方に気付いて変わってきました。

そして、30名との共同生活で、私自身は一人っ子だったので、うちでは人にいい顔して、あとは部屋に引きこもって自分の好きなことをしていましたけれども、ここでは24時間365日周りに人がいます。今ではそれは気にならなくて、裏も表も無く、血は繋がっていないですけれども、血の繋がりを超えた家族として一緒に学ばせていただいています。

お互いに補い合い、分かち合い、助け合っていて、そういったことはみどり先生研先生がさおりちゃんから学んで私たちに伝えてくださったことなのですね。48年間ひと時も諦めずに、どんなに重い病気になっても諦めずにやってきたことを私たち一人ひとりに教えてくださっている。本当に大変なことだと思いますけれども、本当に愛情深く私たち一人ひとりにも接してくださっています。そうした中で私自身は母親が統合失調症で、私と同じ統合失調症だったのですけれども本当に苦しんでいたり、父親が筋無力症という病気だったのですけれども、そういったことで、親のせいにしたり、色々あったのですけれども、いまではここでさおりさんの妹として育てていただいて、本当にありがたく幸せに思っています。

これからお見せする太鼓や歌やソーラン節もプロのような事にはいかないですけれども、一日一日自分に向き合って実習をしたみんながこうやって今一度集まって、自分の弱さを一つひとつ越えてきた成果が皆さんの前に表していると思って、温かい気持ちでどうぞ応援していただけたらと思います。よろしくお願いします。