水輪フリースクール

生き方と働き方学校の新着情報&ブログ

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一人ひとりがどう生きるのか~宇宙の叡智シリーズ館内を担当している飛田航介さんからのメッセージです。~

宇宙の叡智シリーズのお客様をお迎えすることは私達の喜びです。講義を聞くために来る方々をお迎えするための準備をしている時でも、時空を超えて講師や皆様方といつも気持ちは一緒です。今の時間は、白鳥監督のゼロ・ウェイストの映画をやっているなぁ、少しでも地球環境が良くなってくれればいいなとか、素晴らしい講義を受けて、みんなお腹がすいているよなぁ、みんないい顔して白樺林のランチに来るので、しっかり準備しておこうとか、そして私達は裏方だけれども、志高い講師の先生方のお顔を見るのが何よりも嬉しいです。そして一人一人が変わられていくのが嬉しいです。みんなとってもいつもいい顔をしていて、私達はとっても生きがいを感じます。皆様ありがとうございます!皆様ぜひ、来年の5月GW宇宙の叡智シリーズ5でお会いできること楽しみにしております!

私のことをお話させて頂きます。         飛田航介

私は52年前に東京で生まれ、34歳までそこで暮らし、それ以後は現在まで、いのちの森で育ててきて頂いています。東京での生活は今思うととても無機質なものでした。私は幼少の頃から、俳優であった祖父に憧れ、自分もその道に進もうとアメリカの大学で演劇を学び、帰国後はある劇団の研究生となって演劇に従事してきました。テレビの仕事などもしましたが、人間関係が希薄でこころを分かち合って交流できるような関係性を私は築くことが出来ませんでした。いつしか私はお酒に逃げるようになり、人に会うことが怖くなり、倒れる前の1年間は鬱症状で住んでいたアパートの部屋から出られなくなり、雨戸を1年間開けない生活を送ってしまいました。やがてどうしようもない焦燥感と激しい動悸から「このままでは自分は死んでしまう」と思い、近所の精神科クリニックに駆け込んで向精神薬を処方して頂くことになりました。そして飲酒と薬で身も心もボロボロになった私は敗血症を起こし、東京医療センターの集中治療室で生死の境を彷徨って3ヶ月の治療後、アルコール依存症を専門に治療する病院で3ヶ月のリハビリテーションを経て、そこから直行で いのちの森水輪での生活を送らせて頂くことになりました。

 それまで生活感の全くない生き方をし、自意識の塊みたいだった私にとっていのちの森での生活や教えは、自分にとって己の嫌な面を突き付けられることの連続でした。そして、いのちの森では自分から逃げるということを決して見過ごしません。私は来る日も来る日も毎食のミーティングで周りの仲間たちから、私の気付いていない問題点を開示され、プライドを叩き壊して頂いていました。その当時は、穴があったら入りたいような気持ちと、なぜ言われなければならないのだという悔しさがない交ぜになっていましたが、今思うと、このプロセスがあったから自分は人間らしい感性を取り戻し、他者に対する温かい思いを抱くことができるようになったのだと感謝しています。いのちの森で私は塩澤研一先生、塩澤みどり先生から本当の人間の在り方とは何か、そして他者に想いを馳せるということはどういうことなのかを、そしてお二人が早穂理さんのいのちを守り続けているその生きざまを通して日々、学ばせていただいています。自分はここまで育てて頂いて17年が過ぎ、ようやく判ることが出来るようになったのが、人とつながりあう大切さと、大自然の恩恵というものです。17年かけてこころの垢をひとつひとつ剝いできて頂いた私のこころが濁り少ないものになっていくと見えてくるのは、只々いのちの森を抱擁する大自然はあくまで澄んでいて、在りのままで、透明で、風の音や虫の声、煌めくばかりの光の美しさと山のシルエット、そして木々が月明かりに照らされて静かに立っている姿の荘厳さには、自分という小さき存在を遥かに超えた物への畏敬の念が沸いてきます。その様な心境に接するとき私は今、あらためていのちの森でいのちを全うしたい、景色だけではなく、精神性(霊性)を磨いている、仲間たちと共に人生を歩める素晴らしさと、心の平安に至ったこの境地こそ何物にもかえがたい、求めていたことを得た安らぎを伝えていきたい、そして生涯ここで学びを深めさせて頂きたいと思うのです。また、志高い講師の先生方から頂ける珠玉のお言葉は私の宝物です。